バレエといえば、
バーレッスンから始まりセンターレッスンへ
続いていくのが通常ですが
バーがあるからこそバーに頼りすぎて
軸が見つけられないままとなったり
歪みが生じることがあります
このバーを使わないメソッド
Aya Barre-less Alignment では
Flying Lineという
肩甲骨の下から二の腕まで続くラインを駆使し
左からスタートしたり
軸足を頻繁に変えたりしながら
身体が傾かないよう自らセンターに戻る本能を利用し
自然に軸を作り、身体を整えていきます
人がいるとついつい頼ってしまいがちですが、
誰もいなければ自分でどうにかする
身体も同じことです
身体が整えば心も整う
バーや物に頼らずに自分の軸で立てる身体は
人に頼らず生きていける人と
同じように強くて美しい
私はそう思います
この本能をつかったテクニックを続けていくと
足裏が床をしっかりとらえだし
樹木が地中に根を生やすように
身体のエネルギーが地球の中心につながっていきます
ベースがしっかりすると
脚やボディは木の幹のように美しいシェイプをなし
引き締まっていきます
その先には
細くしなやかな枝葉のような腕が優雅にのび
そしてそこから
強くしなやかな身体と
華麗な動きが生まれていきます
それはヘアスタイルやメイクアップ
ファッションなどで外側から作る美しさと異なり
人の素の美しさにつながっていきます
上達してしまった後は
いかに魅力的かが課題になります
踊りを観てくれた人から
上手だったねと言われるダンサーではなく
素晴らしかったと言ってもらえるダンサーを
このメソッドで目指してみませんか
自分の軸は
自分の中にしかありません
鏡を見ることで
自分と鏡の間に軸を取る癖がつき
かえって軸が取れなくなることがあります
そして鏡との距離で慣れてしまうと
違うスタジオや舞台にいくと
今まで取れていたと思っていた軸が
たちまちとれなくなることも
鏡でチェックしなければ
合っているのか分からない
そう言われる方も多いですが
身体が正しい位置にきた時は
身体ではっきりとわかるものです
そして
たまらなく心地よいものです
身体でそれが感じられない時は
それは正しい位置にまだ入っていないということです
私のスタジオは
バーがないだけでなく
鏡もないシンプルなスタジオです
鏡がないことで
五感が研ぎ澄まされ
自分の身体や動きが
しっかりと把握できるようになっていきます
本能と身体能力を高め
しなやかな肉体を手に入れるには
鏡を見ないことは
簡単にできる効果的な方法といえるでしょう
私がこのメソッドを生み出すきっかけになったのは
2014年夏に元パリ・オペラ座の主役の
ジャン・ギゼリック、
ウィルフリード・ピレご夫妻の
講習会のアシスタントをつとめたことです
バーを使わずボールを使ったそのメソッドはとても新鮮で
かつ身体のバランスを効率よく整えてくれる
画期的なものでした
そして
それまで一番大切だと思っていたバーレッスンにより
身体の引き上げを妨げたり
歪みを生む可能性があることを気づかされました
たった数日の講習会でしたが
毎日生徒が帰った後も
熱心にその理論を私に教えてくださり
多くのことを学ばせていただきました
その冬にはフランスへ行って
そのメソッドをさらに学びたいと思っていた矢先に
残念ながらウィルフリード・ピレ先生が他界され
直接学ぶ機会を失ってしまいました
2016年にオーストラリアのバレエスクール
Amanda Bolinger Dance Academyに招かれ
1年半そこで指導にあたりながら
現地で自分の教室も開講し
コンクールで優勝する生徒から
初心者の方まで
1年半あらゆる層の方を指導しながら
ひたすら研究を重ねました
帰国後に芦屋で開講したバレエ教室では
そのメソッドのみで指導にあたり
どのようなレベルの方でも
身体がどんどん進化しくこのメソッドが
しっかりと完成しました
このメソッドに行きついてから、
私自身加齢に反してどんどん身体が軽くなり
動きがとぎすまされていくのを実感しています
このメソッドで多くの方の身体や動き
そして日常が変わり
今までの延長ではなく
あなたの明日が変わるきっかけになれば幸いです